世界グルメ紀行。深大寺の蕎麦屋、嶋田屋のそばがきとなめこそばである。
そばがき。今から20〜30年前の上京してしばらくたった20代の後半くらいの頃に、まさにこの店のここでそばがきを注文した。ここはやはり、観光地価格なのである。近所の蕎麦屋では600円くらいであろうものが、1000円前後の値段が付いている。
当時はもちろん、金のない飢えた若者である。せっかく深大寺に来たのだから、記念に、ない金を出して、『そばがき』という謎のメニューを860円も出して注文してみた。出てきたのがこれである。ぱくぱくぱくと数口食ってなくなった。
当時はとても悲しかった思い出がある。だが、今、食ってみると、これが案外、風情があって良い。酒を飲みながらちょこちょこつまむにはちょうど良い感じだ。
そもそも、そばがきは、そんなにうまいものではない。大昔に、そばを栽培している農民が、忙しくて麺を打つ時間がないときに、ぱっぱとそば粉とお湯を練って食った簡易な食物である。美味を求めるようなものではない。
味は、くちゃくちゃしたそば粉を練ったという感じのそのままのものである。そば粉だけだと高くなるのと、ばさばさになるので、たぶん、小麦粉なども入れてると思う。
特別にうまいということはないが、まずいようなものでもない。まあ、うまいんじゃないかな。変わったものを食ったな、という感想の食物だ。しぶい。
なめこそば。
名前を忘れそうなのにメモの代わりに撮影。
元祖 嶋田家 (そば(蕎麦) / 調布駅、布田駅、国領駅)
昼総合点★★★★★ 5.0