グルメ紀行『そば処 満留賀 (まるか)』駒場東大前!
どこの駅前にもあるようなふつうのそば屋である。これが案外美味しい。期待しないで入るとちょっと「おっ」と思うと思う。期待して入ると「なんだ普通じゃないか」と思うかもしれない。
前回はそばのなにかの定食にしたが、今回はひねって親子丼にした。親子丼というものは出前で頼むようなもので、なぜか外食ではめったに頼まない。たぶん丼屋ではカツ丼に目がくらんでしまい、そば屋ではそばを注文してしまい、定食屋では定食を頼んでしまうからであろう。
でも、50歳を超えるとぜったいに親子丼が好きになっている予感がするので、親子丼強化月間として意識的に頼んでみた。そういえば先日、知り合いの佐藤丸美先生が死んだが、50歳というのはここから知り合いが櫛の歯が欠けるように亡くなりはじめる歳なのだと思う。
最近はすっかり連絡を取らなくなっていたのだが、生きていればいろいろと変化して行く可能性がある。それがなくなって句読点が付いてしまうのが死なのだな、と思った。
それで親子丼だがダイコンと豆腐の味噌汁と漬け物が付いて来た。おまけがついて来たので物足りない感じはしなかった。親子丼はカマボコの切ったやつが入ってるのが変わっていた。外食で親子丼を食べたのは40年ぶりくらいかも知れない。ひじょうにうまかったが、寝起きでビールまで頼んだら炭酸ですぐお腹がいっぱいになって、なかなか苦しかった。
『いくらでも食えるような気がするのに食えない』という現象が多発するのも50歳からだな。
満留賀のチャームポイントとしてはカウンターにマイクがぶら下がっていて、それで奥の厨房に注文を伝えるところである。最初はなぜここにカラオクマイクがぶら下がっているのだろうと思った。叫ばなくていいから楽である。
満留賀 (まるか) 駒場東大前
〒153-0041 東京都目黒区 駒場3丁目11−6
03-3460-1500
うまそう。そば屋のカレーにも挑んでみたいが、これがさらに輪をかけて優先順位が低いのでなかなか食う機会がない。