街角ギャラリー。三軒茶屋の太子堂、テル子女神像である。
調べてみたが、誰も正体を知らないらしい。10年前に突如、出現したとか。公共的なものではない。住宅地の単なる空き地にいきなりある。
左右が文化住宅の廃墟。この一角だけ文化住宅の廃墟が5棟ほど並んでいるのだ。
この空き地の右側にある文化住宅の廃墟が、芸術家の家のように見える。門が手作りっぽい金属加工で作られているので、無名な彫刻家でも住んでいたのではないか。ということで、その彫刻家が亡くなった奥さんを記念して、銅像を作って隣の空き地に勝手に置いたのではないか。
そう推測してるが、どうだろうか。
公園のような場所に置いてあるなら、ありふれた光景なのだが、草ぼうぼうの空き地である。家も廃墟なので、作って手入れしていた彫刻家の老人自身もすでに亡くなっているのではないか。
そう思うとなかなか泣かせる話だ。
三軒茶屋だから、アーチストが多そうだ。芽が出ないまま一生を終えたアーチストが、こういう安い文化住宅に住むというのは、いかにもありそうな話ではないか。妄想だけでここまで話を組み立ててみた。真実はいかに?
気になるのは今後だ。文化住宅に、まだ1棟くらい人が住んでいる気配はするのだが、三軒茶屋の一等地だし、近い将来、この区画が再開発されると思う。
そうするとこの銅像はどうなるのか。公共的なものではないし、たぶん芸術的な価値もなさそうだから、廃棄されてしまうのだろうか。
これもまた泣ける話だな。
こっちは左側の廃墟。これが数軒、続いている。
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